ナカヤマ式。

 肩が凝る。背中が凝る。電動マッサージ機など買わないというか買えないというか置く場所もないし、ましてやマッサージ治療院にお金を払うなど論外である。
 そういえば昔、中山式産業という通信販売の広告がよく新聞や雑誌に載っていて、チャック・ウィルソンと思われる白人男性とか金髪美女とかが腹巻の広告モデルになってたような憶えがあるのだが、そのなかに「中山式快癒器」という指圧の道具を売っていたなと。今も売っているようだ。四個と二個大きな突起のある器械の上に乗って自分の体重で指圧するというのだ。
 欲しい。
 たぶん首も肩も腰もスッキリしてくれるに違いない。

と、調べてみたら、あー今も売っているんだ。ネット販売でも買えるんだな。

 そこですぐ申し込みをしたりしないのが貧乏主婦である。てゆーか、そんなお金はどこにあるのだ。何か代わりになるものはないか。家の中をキョロキョロする。
 で、私は、発泡スチロールでできたコンクリートブロック型のもの、ホームセンターで売ってたのを夫が買ってきて、いろんな用途に使っているものだが、その上に背中を乗せて、角のところでツボが押せないかやってみた。
 おお、なかなか。適度な硬さというか柔らかさというか、絶妙である。
 一度に1ケ所しかツボが押せないのが難点だが、かなりスッキリする。10分もツボ刺激をしていたら、首も肩も背中も腰も軽くなり、憂鬱な気分が飛んでいった。プライスレスで。いいね。
 他にかわりにないものがないか考えることこそ貧乏生活の極意なり。それにしてもお金がないなあ。