サラ金問題について(A)新聞記事のウラ

<font color="#0000ff"> 「金利が安くなると、サラ金貸し渋り、借りられない消費者が闇金融に走る。だから高金利を合法的に残しておくべきだ」 </font>と言っている一部の自民党議員の皆さんの意見を「そうかもしんない」と、真に受けることができる人は幸いである。
 こんな統計がある。サラ金の個人向け無担保融資総残高と、銀行の個人向け無担保融資総残高の年次別合計のグラフ。2006年8月12日の毎日朝刊一面に載った。関心がある人は図書館で見てね。
ここ数年、銀行の銀行の個人向け無担保融資総残高は減ってる。そのぶんサラ金の個人向け無担保融資総残高は増えてる。
年  銀行  サラ金  計
91  19兆 + 3兆 = 22兆円
95  17兆 + 5兆 = 22兆円
02  10兆 +12兆 = 22兆円
05   9兆 +12兆 = 21兆円 
 つまり、<font color="#ff0000">金利の安い銀行が貸し渋り、借りられない消費者がサラ金に走っている現状</font>が統計的にはっきりしている。
 しかも、多くのサラ金は、銀行の傘下にあり、銀行から役員が天下っているところも多いし、そうでなくても銀行の「優良貸出し先」なわけで。
 「○○は△△銀行グループです」という宣伝をしているサラ金もある。
 プロミスなど「三井住友銀行グループ」と広告に明記している。
 今はアイフルは「住友信託銀行グループです」なんて広告してないけど、あ、広告自粛中だったっけ? 電話セールスでは銀行名を使っていた。
 消費者金融サラ金のやっていることは、銀行がやっていることと思って差し支えないのではないか。誰も銀行に面と向かって批判したくないから、新聞に書かれないだけだ。

 今になってなんでサラ金問題なのだろうと思う方も多いだろうが、この図式を頭に置いておけば、わかりやすいと思う。銀行の貸し渋りは続いていて仕方なくサラ金にシフトする動きが数字から明確なのだ。だから、冒頭の「金利が安くなると、サラ金貸し渋り、借りられない消費者が闇金融に走る。だから高金利を合法的に残しておくべきだ。」てのは、とんでもない屁理屈なのである。それを言っている議員は、たぶんサラ金から献金を受けているんだろう。全員がサラ金から献金を受けていないから、党内で賛否が分かれているというわけ。でも全員が銀行から融資を受けたり献金を受けているから「ホントは銀行が悪いのよ」なーんて言えないという構造があると思うの。