@福岡(その1)

 11日からの地震津波がすべてを変えてしまった。まだ4日しか経っていないのに。
 救援が届いているところでも不足しているものが多いと聞く。
 いろいろな必要なものがちゃんと必要な人に届いてくれるように願う。
 そして生きる決意と希望も。

 とはいえ、九州福岡についていえば、平穏そのものの火曜日である。スーパーに行けば、生鮮食品も米もインスタント食品も、いつも通りの安い値段で山積みになっている。ガソリンも、先週の値段と変わらない。お昼になれば、外食の店の駐車場はいっぱいになっていたし、洋服屋さんにもお客さんは入っている。かといってどこにも行列はできていない。光ケーブル敷設や舗装改修の工事も、完成間近の家の工事も、いつも通りに進められている。帰宅した子供たちが元気に遊ぶ声が聞こえる。

 国内の食料は十分ある。農水大臣の言ってることは正しい。
 だから、買いだめしなくてもいい。店が営業できるところには、かならず食べ物は届く。

 日本経済を立ち直らせるためには、たんたんと日々をいつも通りに送ることが大事で、あとは、消防や警察が被災地に多く行っているので、いつもより慎重に行動するように。そんなことはみんなわかっているように見受けられる。
 行列ができているのは献血センターで、血液は保存できないので、日をかえてまた来てくださいとの張り紙があった。募金する人も多く見かける。13日の日曜にはいちはやく80人の制服姿の高校生が学校連合で天神に募金に立っていた。
 11日に思ったのは、原発さえ無事なら、阪神淡路のときのように、そのうちに、今くらいには、立ち直ることができる。だから原発に無事でいてほしいと願っていた。
 その原発が今一番の問題のようである。テレビや新聞を見れば心が折れそうになる。だが、ちゃんと仕事をしないといけない。ちゃんと食べてちゃんと寝て。自分にいいきかせる。たんたんと日々をいつも通りに送るのだ、ちゃんと働いて、料理して、食べて、寝て。
↓後半に続きます。