マルキョウに行くと、浜田省吾のMONEYがかかっていた。80年代、バブル前の歌。格差社会の閉塞感のなかでもがき苦悩する勤労青年の歌であるなと。
しかし、20年以上が過ぎた今、世の中はもっとずっとひどくなった。
少しずつ増える「勝ってる人たち」と、急増する「負けてる人たち」。中間の層が少なくなりつつある。
今、ものの値段が上がっているのは、
もちろん、原油価格の高騰、小麦の不作、バイオ燃料化のための転作によゆる農産物価格の高騰などの理由もあるだろうが、国内的には、賃金を押さえたり、他のもっと賃金の安い国に進出したり、機械化・合理化して人を減らしてコストを削ったり、というのがいよいよ限界にきたから、というのも理由のひとつであると思っている。
もうコストを削るところはどこにも残っていない、ということなのではないかと。これは、世の中の大きな転換点というか折り目というか。
人を使い捨てにするシステムをつくり最低の賃金で働かせても、もうコストダウンできない場所まできているのではないか。
こんななかで、消費税が上がれば、たぶん、多くの人々は何も買わなくなる。深刻な消費不況に見舞われる。
中間の層とは、若者ならちょっとがんばれば好きな車が買える、結婚できるのは当然、家族を持った人たちなら、ちょっとがんばる必要があるが、そうすれば家が建つ、子供も大学までやれるといった感じか。
世の中はこんなもん。みんな買い過ぎ、使い過ぎ。生活を真剣に縮小しないと全員が生きていくのは無理、進学もあきらめさせる……と、全員が納得して、貧乏に甘んじるようになる、とも思えないな。
この先何が起きるのか、あしたはどっちだ?